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「キルト・ちきゅう」と「紅茶の時間」

掲載日:2012年06月15日 スタッフブログ, レポート

 「子どもが生まれた時、昼間たった一人で小さないのちと向き合うのは、わからないことだらけでとっても不安。他の親たち赤ちゃんたちとも出逢えて、わいわい言いながらいっしょに子育てできたらいいなぁ」と、週1回のオープンハウスをはじめた女性がいます。水野スウさんが金沢ではじめた「紅茶の時間」は、もう29年目を迎え、隣町の津幡町で続いています。「紅茶の時間」から生まれた大切な気付きを水野さんは、著書や講演やさまざまな活動を通して問いかけ、人々を共感の糸でつないでいます。
 人とのつながりを大切に想う「紅茶」への共感は全国にひろがっていきました。そのひとつ「川越紅茶」の13年目の記念の集い”小さな一歩”が先日開催され、私も半日だけご一緒させていただき、ゲストの水野さんのお話を聴かせていただきました。
「一人ひとりそれぞれのbe を大切にすること」、「一人ひとりの存在やいのちを大切にできない原発を語る」ことは、同じ一つのことだと言われ、行動する水野さん。
 チェルノブイリ原発で爆発が起きた1988年、「紅茶の時間」では原発についての学び合いがはじまったそうです。「私は、当時3 歳の娘の母親だった。ある人の講演会を聞きにいって、原発事故のおそろしさにふるえあがり、ハンゲンパツに火がついた。そのころの日本の多くのお母さんがそうだったように」。

キルト・ちきゅう 「紅茶」仲間のおひとり、キルト作家の安宅路子さんが、「キルトでも原発に意思表示ができるよ」と発案され、「かざぐるまフレンドシップキルト」づくりが始まりました。それは、20 センチ角の布に、一人ひとりが原発や核に対するメッセージを縫い込み100人分つないだキルトです。その活動は野火のように広がり当時でも1万人が参加されたのだとか。また、路子さんも「ちきゅう」という名前のキルトをおひとりで縫い上げます。
 それから20余年を経て、そして、日本でも3.11が起こりました。再び日本各地でフレンドシップキルトが縫い始められているそうです。残念なことに路子さんは昨年6月に病で還らぬ人となられ、「キルト・ちきゅう」を水野さんに託されました。

 「キルト・ちきゅう」や「フレンドシップキルト」の一針一針に込められた祈りを感じ、水野さんの柔らかな声で語られる強い意思を聴かせていただくと、ひとりの子育てママからはじまった週1回のオープンハウスは、子育てがいのちと向き合う時間であること、人と人とのつながりあう場は、子宮が胎児を守り育むように、いのちをいつくしみ育み合う場であることが、ズシリと伝わってくるのでした。

引用・参考文献
水野スウ・中西万依著『きもちは言葉をさがしている~二〇年目の紅茶の時間~』2004年
水野スウ著「きもちは言葉をさがしている」~紅茶の時間とその周辺~第5話 http://www.humanservices.jp/magazine/vol6/21.pdf

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