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【あんしん子育て’サポートプロジェクト2014第6回学習会 】「こころの病を持つ親と暮らす、子どもたちへの支援」(6月22日)開催報告/withyouさいたま

掲載日:2014年06月23日 イベント・セミナー, スタッフブログ, レポート, 病気・障害のあるママたち

【あんしん子育て’サポートプロジェクト2014第6回学習会】
「こころの病を持つ親と暮らす、子どもたちへの支援」

6月22日(日)、「あんしん子育て’サポートプロジェクト2014第6回学習会ー」をwithyouさいたまで開催しました。 
今回のテーマは、「こころの病を持つ親と暮らす、子どもたちへの支援」。「親&子どものサポートを考える会」の土田幸子さんをお迎えし、こころの病をもつ親と暮らす子どもたちに寄り添い、気持ちを聞いてこられた土田さんのお話を伺いました。

☆本セミナーは、埼玉県男女共同参画推進センター2014年上半期公募型共催事業 です。
共催:withyouさいたま 埼玉県男女共同参画推進センター 
後援:さいたま市
協力: 
・親&子どものサポートを考える会
・さいたま市精神障がい者もくせい家族会
・特定非営利活動法人地域精神保健福祉機構・コンボ
・プルスアルハ

≪講師プロフィール≫
土田 幸子氏 鈴鹿医療科学大学 看護学部看護学科 准教授
・「親&子どものサポートを考える会」代表
・第9回精神障害者自立支援活動賞
(リリー賞)支援者部門 受賞(2913年)
・公益財団法人ソロプチミスト日本財団 社会ボランティア賞(2012年度)受賞

 ≪第1部: 講演・「こころの病を持つ親と暮らす、子どもたちへの支援」(ダイジェスト版)≫
「親&子どものサポートを考える会」の研究と実践に基づき、具体的なデータや「子どもの立場」にある方々のインタビューから検証された「子どもたちへの支援」について、土田 幸子様にご講演いただきました。

■■インタビューからわかった「子ども」の置かれてきた状況■■
説明がないということ。
親のこころの病について、説明を受けた経験を持たない子どもは統合失調症では75%、気分障害等の統合失調症以外の病気で43%。障害の説明がされていないので、何が起こっているのか、これからどうなっているのかわからないという不安を抱えて、子どもたちは生活している。それをやってもらえないのは、自分が悪い子だからなのだろうかと思っていたり、何でだろうと原因探しをしているのが子どもの現状だった。
「普通の生活」をしていないのではとの不安から、他者の振る舞いを常に気にして、他者に合わせる生活をしていたり、人の陰に隠れて目立たないように生活していたと言う人が多かった。
自分がわからない。
子どもは親に擁護されて育つ―という社会通念と親に受けとめられた感覚がないというギャップに子どもは苦しんでいた。親に負担をかけない「いい子」として、生活していて、自分の希望や感情を押し込めて生活していることが多かった、大きくなって、自分の人生の選択をする時に、自分に感情がないことに気付く。
家の中でも孤独
「人に言ってはいけない」という思いから子どもは不安や孤独や淋しさをといった感情を一人で抱え込んでいた。「人に言ってはいけない」ということにも子どもなりの気遣いがあり、親のプライドを守るためにSOSが出せなかった。
大人になっても続く、’生活しづらさ’
子どもたちは、周囲の人のこころの病に対する否定的な見方、親からも受け入れられた経験がない、自信のなさをもっていた。その不安の解消のために、人に合わせて、基準にはずれない生活をしていた。相手の反応を必要以上に気にする。家の状況を悟られないようにしなければならないので、「普通」を装うようにしていた。人に対して、適度な距離感が難しい。甘えたり、頼ることが苦手。―「子どもゆえの苦労」を抱えていた。

■■こうした子どもに焦点が当てられなかったのは、なぜか? ■■
子どもの気持ちに配慮した対応が求められているが、なぜこうした子どもに焦点が当てられなかったのか。
・子どもが語ってこなかった。普通に装っていた。
・子どものサインに気付いていたとしても親の問題だから、手を出せない。精神障害の対応がわからなかった。
・専門職も、症状の軽減に関わるが、時間軸や全体を想像する視点や子どもの生活にとってどうなのかという視点欠け、子ども自身の気持ちを聞いてこなかった。

■■同じ状況にありながら、親の状況に巻き込まれなかった子ども■■
・親の障害について、説明を受けることで、客観的に距離を見てとらえる。自分を責めることが少なく、慌てずに対処できる。
・親自身がオープン。
・サポートがあった。
・親との情緒的交流があった。

■■こころの病を持つ親と暮らす、子どもたちへの支援■■
子どもの発達に応じての支援が必要。
幼児期の親子への支援/学齢期の支援/成人した子どもへの支援

「あなたはどうしたいの」―関係づくりからはじめてもらうと良い
・子どもに話しかける
・自分や自分なりの生活を大切にしてもいいと伝える
・自分の話を聞いてほしかった、病気の説明をしてほしかった
・支援者が疲れては良い支援はできない。ひとつの機関ではできない。いろいろな職種の持ち味を活かす。 

≪第2部:参加者の皆様からの質問に応えて≫
※フロアから15件もの質問をいただき、丁寧にご説明いただきました。
後日、報告をさせていただきます。

≪参加者の皆様からのメッセージ(アンケートの感想から)≫
※アンケート用紙の配布が遅れてしまい、参加者の皆様全員にご記入戴けなかった事を深くお詫び申し上げます。掲載許可をいただいた方の感想は、後日、報告をさせていただきます。

 ≪保育サポート≫ 
withyouさいたま様
同行のお子様の保育サポートを有難うございました。

≪謝辞≫
埼玉県男女共同参画推進センター様[共催]
2014年上半期公募型共催事業として採択戴き有難うございます。会場提供、保育サポート、広報へのご支援をいただくと共に、担当の坂井利恵様には、連絡調整等では細やかな心配りとご尽力をいただき、無事開催できました。また、開催当日は、坂井様、和田路代様、下野裕子様、会場設営やピンチへのサポート等で本当に助けられました。心より感謝を申し上げます。
さいたま市様[後援]
後援承認をいただき、さいたま市の各区役所や保健センターに案内を届けることができました。さいたま市 子ども未来局子ども育成部子育て企画課課長・担当者様に心から感謝を申し上げます。
親&子どものサポートを考える会様
代表の土田幸子様、和田様有難うございました。これまでの研究と実践をお聞かせいただくとともに、パンフレットも全員に配布いたたきました。
さいたま市精神障がい者もくせい家族会様
会の案内を埼玉県精神障害者家族会連合会、もくせい家族会様を通じて800部も配布いただきました。また、開催当日は、副会長岡田久実子様は家族会様の受付をご担当くださいました。また、家族会様につながる方、多数ご参加いただき有難うございましたました。
特定非営利活動法人地域精神保健福祉機構・コンボ様
会の広報にご協力いただくとともに、コンボ様パンフレット『こころの元気+』見本誌をご寄贈いただき、参加者様に配布させていただくことができました。有難うございました
プルスアルハ様
会の広報にご協力いただくとともに、当日は、書籍販売の特別ブースを作ってくださって、プルスアルハ様制作の全書籍を手にとってみていただいたり、ご購入いただくことができました。さらに、6月25日発売の『ボクのこと わすれちゃったの?ーお父さんはアルコール依存症ー』(ゆまに書房)を発売に先駆けて販売いたたきました。本会は、プルスアルハ様の「キッズパワーサポーター」のネットワークのつながりをいただいて開催することができました。有難うございました
大塚食品様
「クリスタルガイザー」、「ボンカレー(中辛)」をご寄贈いただき有難うございました。 
学生ボランティアチームの皆さん 
応援ありがとうございました。これからも一緒に学び合っていきましょう。


≪プティパからのメッセージ≫

プティパは、2013年「あんしん子育てサポートプロジェクト」として連続学習会を開催しました。昨年は、テーマは、「産後うつ等の心身の不調を抱える母親と家族が、本当に必要としている支援とは?」をテーマにしました。学習会は、本人、家族、支援者、一般住民がともに理解を深め、安心して療養と子育ての両立ができる環境づくりを考えることを目的でした。

プティパが、「あんしん子育てサポートプロジェクト」を提案した背景にひとつの想いがありました。それは、さまざまな支援が得られる時代になってきましたが、心身の不調やこころの病を抱えながらも快復や軽快をされて、ご家族それぞれの道を歩んでいかれる方々と、ご病気がひとつのきっかけになって、ご家族が離散の道を辿られたり、家族全体が病んで行かれる方々の別れ道があるという現実が何故起こるのかということでした。
本人を支援するだけではなく、家族全体を支える支援のあり方をそれぞれの立場の人で考えていきたいと思いました。

 今回、土田先生のご講演を通して、「親&子どものサポートを考える会」様の研究と実践から得られた、「子どもの立場」から必要とされている支援のあり方を学ばせていただき、地域全体でこの課題に取り組んでいくヒントをたくさん示していただいたように思います。

どの街で暮らしていても、お互いを理解し合おうとする人と共に、日々の暮らしを応援しあっていけるような関わりが得られる、響き合うつながりを大切にすること―。
プティパの学習会は、小さな場ではありますが、さまざまな立場の方がご参加くださることが、特徴でもあります。それぞれが出来ることから一歩ずつ、今回の学びを深めながら、本当に必要なことに取り組んでいきたいと思います。

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