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なかまカフェ La Vie「流産・死産を経験した女性たちのピアサポート」を続ける理由

掲載日:2014年12月23日 スタッフブログ, ピアサポート, メッセージ, 流産・死産

【流産・死産を経験した女性たちのピアサポートを続ける理由】
天使のイラスト私の母も流産・死産をくり返した人でしたので、誰にでもあることと思っていましたが、自分が体験してみると、心の中はそんな簡単なことではありませんでした。「なかったものと思いなさい」というドクターの穏やかな言葉が、癒えない傷になっていることに気付かされたのは、20年近くも時が経ってからのことでした。
プティパの活動を始める時に、「たとえ数週間でも、いのちを宿した人がママ」と思い、「流産・死産を経験した女性たちのピアサポート」を毎月呼びかけることにしました。


≪プティパが大切にしたいこと①~日々の暮らしの傍らで≫
プティパ案内-なかまカフェLavie(シンプル)手厚いグリーフケアが得られる病院もたくさんある時代になりましたが、産むための病院等では、哀しみを受けとめられなかった方が、今もいらっしゃるのが現実です。また、周囲の方がどんなに心や言葉を尽くされても、ご本人には届きにくいのが、喪失という体験です。
私は、哀しみの体験を受け入れていくまでの時間に寄り添う存在がとても大切ではないかと考え、「流産・死産を経験した女性たちのピアサポート」を開催しています。周囲に同じ体験をした人がいないために、体験を語る場がなく、まるでガラスの向こうに日々の生活が繰り広げられていくという方が、とても多いのです。この感情の洪水に見舞われたような感覚は、私がソーシャルワーカー(精神保健福祉士・社会福祉士)として関わらせていただいた方たちの一番お辛い時の症状と大差ありません。この時期をゆっくりと越えていくことができれば、その後は時間をかけてご自身の体験と付き合っていくことが出来ると考えています。

もうひとつのお辛さは、女性たちのほとんどが、お仕事やご家庭のことや子育てなど、日々の暮らしの担い手でもあり、哀しみのご体験とじっくり向き合うことが難しいことです。単に、精神的なケアだけではなく、生活全体の優先順位を整えていくことも大切です。これは、周囲のご家族に一番理解をいただきたいことですが、意外に難しいこと―。
流産・死産・新生児死亡などによる周産期の喪失体験をペリネイタル・ロスというそうです。医療や看護、助産師さんの領域でも、周産期グリーフケアに対する真摯な取り組みが進展しているご様子です。また、10年以上も支援活動を続けて来られた団体様も複数あり、体験された方が仲間につながるgatewayとして、貴重なリソースとなっています。

プティパの「流産・死産を経験した女性たちのピアサポート」は、小さな場ですが、こころとくらしのトータルサポートの視点を大切にして、日々の暮らしの傍らで、共通の体験を持つ人同士の相互支援の機会を育んで参りたいと思います。

≪プティパが大切にしたいこと②~それぞれの人生の豊かな実りのために≫
なかまカフェ-Lavie1プティパ「流産・死産を経験した女性のピアサポート」の利点は、たったひとつ―。
実際にお会いして、お顔を合わせて、お話をお聴きすることができることだけです。
もうひとつありました。利点になっているかどうかは、はっきりとはいえないのですが、参加者様(有志)の方たちとのアフターグループ「La vie」があることです。
それぞれの人生の豊かな実りのために、ゆるやかにつながっていたいと思います。
La Vieは、「いのち」という願いを込めました。
参加者様のご体験は、それぞれに違いがあります。そして、その後の目指される人生も。
住む街も様々です。近くの街、遠くの街―それは、他県であったり、海外であったり。

「ピア」とは、仲間のことです。
ピアサポートとは、共通の体験を持つ仲間同士の相互支援のことです。
「ピア」の精神を大切にします。それぞれの違いを尊重しあいます。お互いのプライバシーを尊重します。

≪プティパの願い≫
このような場があることをどのようにお伝えすればよいのか、迷いながらの3年目です。
いのちを産む場である医療では、厭われることもあるでしょう。
お子様とのお別れの場であるご葬儀のお会社様にご支援いただくことはできないものか。
哀しみの体験をわかちあう場やイベントに助成をいただけないものか。
いろいろなことを手当たり次第に行って参りましたが、思いだけが独り歩きの現状です。

今、望んでいることは、いのちの誕生を支える場や子育て支援の場で「お別れ」という体験も起こり得ることについて、これから出産をされる方に事前の情報提供をいただくことや、小さな赤ちゃんのお別れの手伝いをされる葬儀社様等が、そのご両親に「仲間」の存在をお知らせくださることなどが、あたり前の時代になることです。
プティパ「流産・死産を経験した女性たちのピアサポート」は、毎月開催案内をさせていただいているだけの小さな場ですが、この機会を必要としてくださる方にお知らせするには、皆様のお力が必要です。

(一般社団法人 プティパ ソーシャルワーカー 田村芳香)

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