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≪前向き子育てのすすめ≫育児情報誌miku編集長と考える、たたかない子育て(6月7日)開催報告/WithYouさいたま

掲載日:2015年06月13日 イベント・セミナー, スタッフブログ, レポート, 前向き子育て

≪前向き子育てのすすめ≫
育児情報誌miku編集長と考える、たたかない子育て
前向き子育て6月7日(日)、「前向き子育てのすすめ―育児情報誌miku編集長と考える、たたかない子育て」を埼玉県男女共同参画推進センター(WithYouさいたま)で開催しました。講師は、高祖常子さんです。

今回のテーマは、’前向きな子育て’を考える。
「本当はたたきたくないのに…」
しつけと思ってたたいてしまう人がいます。
たたくことはしつけでしょうか?
「たたかない子育て」を浸透させた国があります。
私が取材したスゥェーデンのことなどをお話しましょう。
子どもの心に寄り添う、前向きな子育てをご一緒に考えてみませんか?
この呼びかけに関心を持ってくださった参加者の皆さんが、高祖さんと共に子どもたちとの関わりについて考えました。

本セミナーは、埼玉県男女共同参画推進センター2014年上半期公募型共催事業です。
共催: 埼玉県男女共同参画推進センター(WithYouさいたま)
後援:さいたま市

≪講師プロフィール≫
高祖常子さん高祖 常子氏
育児情報誌『miku(ミク)』編集長
子育て支援を中心に編集・執筆・講演を続けながら、子ども虐待防止と、笑っているパパを増やすべくNPO活動も行う。
FJ理事マザーリングプロジェクト リーダー
保育士、社会教育主事、認定子育てアドバイザーほか。
NPO法人子どもすこやかサポートネット副代表、NPO法人児童虐待防止全国ネットワーク理事、NPO法人タイガーマスク基金理事ほか。3児の母。株式会社リクルートで学校・企業情報誌の編集にたずさわり、妊娠・出産を機にフリーとなる。現在は、育児誌を中心に編集・執筆を続けながら、子ども虐待防止と、家族の増やすための講演活動、ボランティア活動も行う。地方紙にて「育児コラム」連載、オールアバウト「子育て」ガイドとしての記事執筆ほか。編著は『ママの仕事復帰のために パパも会社も知っておきたい46のアイディア』(労働調査会)、『パパ1年生』(かんき出版)、『新しいパパの教科書』(学研)ほか

 ≪講演・グループワーク≫
20150607たたかない子育て(1)さあ、グループで自己紹介からスタートです。
「お子さんの良いところは?」を伝えあう参加者の皆さん。子どもを思う親のまなざし、気持ちは、本当に’あったかいんだから♪~。
会場がホッコリした空気に充たされていきます。
でもね~。毎日のこと、過ぎてきた日々を思うと、子育てって「どうしよう」「どうしたら」の繰り返しなんですけど―。

子どもの虐待防止のオレンジリボン運動にも取り組む高祖さん。
報道される児童虐待の事件に、私たちは胸を痛めますが、それは、どこか遠くで起こっているという感覚もつきまといます。

「しつけって何でしょう」と高祖さんは、問いかけます。
「しつけと虐待は違います。子どもが耐えがたい苦痛を感じれば、それは虐待です」。
ある調査では、「子どもを叩いている親は7割。叩いたことはないという人は、3割。常態的に叩いている人は約3割」だったそうです。
20150607たたかない子育て(2)一方、「叩いても同じ繰り返し」、「しつけ方がわからない」と、「叩くしつけに迷う人は44%もいます」。言うことを聞かないから叩く」、体罰はエスカレートし、子どもの体や心に癒えない傷を負わせます。

日本も「子どもの権利条約」を1994年に世界で158番目に批准しましたが、子どもの権利を尊重する国に近づいているでしょうか?
世界には、子どもへの体罰・暴力を法律で禁止している国が、44カ国もあるそうです。
叩いたり、暴言や暴力を用いることなく、子どもたちに社会生活で大切なことを伝えていくことはできる!ということなのですね。

高祖さんは、『ポジティブ・ディシプリン』を用いた、3つのワークで、そのヒントを投げかけてくださいました。
グループでポストイットワークに取り組みました。
親には、子どもにして欲しいことがあるのに、自分のペースで行動しようとする子どもにイライラ―。こんなシーンは、日常茶飯事です。
普段は、どう声を掛けているかしら? 子どものことより、親自身の都合や気持ちが最優先。これが、イライラの震源地?「叱ると怒り」も違うのですね。
「子どもが20歳になった時に、どんな大人になって欲しいですか?」と高祖さんは問いかけます。
ここが、大きな転換点になるのかも!

20150607たたかない子育て(3)グループの白い模造紙は、たくさんのポストイットでどんどん埋められていきました。ひとりでは考え付かない、いろいろな発想で、皆さんのこころの中が「見える化」していくことが、グループの面白さ。
本当に皆さんは熱心に取り組んでくださいました。
参加者の皆さん、それぞれのお立場での「気付き」に、高祖さんのヒントがいろいろな道しるべを与えてくださった、あっという間の2時間でした。

≪参加者の皆様からのメッセージ(アンケートの感想から)≫
参加者の皆様の「声」を通して、今回のセミナーの気付きを共有させていただきたいと思います。
<前向きな気持ち>
子どもの立場に立つという事は、本当に勉強になります。頭ではわかっていても、落ち着こうと呼吸をしてみても、どうしようもなくイライラしてしまう事も多々・・・。自分の幼さを乗り越えるのが難しすぎます。
とてもためになりました。普段、自分の中で手をあげることはいけないこととわかりながらも、自分の心の余裕のなさに手をあげてしまうことがあります。しかし、今日、子どもがどんな大人になってほしいかということを初めて考えました。それによって、少し今までと考えが変わった気がします。自分の中で解決することのできなかった問題が、少し解消された気がしました。どうもありがとうございました。
子どもの将来を考えて行動すべきなんだなぁと思いました。毎日、思うように行かず、困っていることが多く、いろいろな本を読み、頭の中では、わかっているけれど、行動に移せず、今回、参加させていただきました。なんでもほめること、気持ちにそって行動することを心がけたいと思います。ありがとうございました。
普段、子育てに悩んだときは、インターネットで調べていますが、生の声で話を聞くと、明日もがんばれると確信します。
しつけと怒りのちがいが毎日の親子の行動で、何十年後の大人にどうなるかも変わると思わなかったです。
「20歳、どういう大人になってほしいか?」の線と現状の私の子どもに対するやり方がつながっていい事がわかり、意識していきたいと思った。

<学ぶきっかけ、語り合うきっかけ>
日頃の育児をしている自分を見つめ直す良い機会になりました。正しい「しつけ」をして、子どもたちが、健やかに成長できるようがんばっていこうと新たな気持ちが湧きました。『ポジティブ・ディシプリンのすすめ』の本を読んでみたいと思います。今日は、本当に有難うございました。
今日は、貴重なご意見を有難うございました。遠くからの参加でしたが、非常に学んだり、気付きを得ることが出来ました。本買って学びたいと思います。
普段はほとんど考えていない、子育てについて考える良いきっかけになりました。
夫婦で参加できたので、この後に日頃話せない子育てについて話していきたい。
ポジティブ・ディシプリンの考え方がわかりやすかった。(どんな大人になってほしいかのgoalを考えながら関わること)。しかることを減らす要因をへらす事というのは大事だと再認識できた。改めて、しつけについて考える機会がもらえた。職場の同僚の5人のうち、3人がたたいてしつけていると聞いて、その背景が少しわかった気がした。

<グループで、いろいろな気付き>
お話をお聞きするだけでなく、ワークショップ形式で、自分がどう行動するか、どう考えるのか、気付きがありました。
短い時間でグループワークを通して、いろいろな情報や気持ちの共有ができてよかったです。
他の方の意見が参考になった。

<もっと話したい>
まだまだ、もっとお話を聞き続けていたいなぁと思いました。子どもと離れて大人だけの場所で。冷静に先生のお話を伺い、他のママさんとお話をし、という非日常な空間に来れたというのが、まず、すごく良い気分転換になりました。学生にもどったようで。理性的なしつけをするには、親が心身ともにゆとりがあることが、必須条件かと思うので、そのゆとりのつくり方にも触れていただけると嬉しいです。
高祖さんのお話が聞いてみたいと申込ました。つつみこむ感じ(ベイマックス等)の雰囲気で、とても気持ちのいい時間を過ごしました。「たたかない子育て」というタイトルだったので、このテーマについて、もう少しグループで話が出来たらよかったなと思いました。
母性と女性について、あらためて考えさせられました。もう少し、ゆっくりお聴きしたかったです。

≪保育サポート≫
WithYouさいたま様
同行のお子様の保育サポートを有難うございました。
また、セミナー室でお過ごしくださったお子様たち。ママやパパの大切な時間を応援してくれてありがとう。

≪謝辞≫
埼玉県男女共同参画推進センター様[共催]
2015年公募型共催事業として採用戴き有難うございます。会場提供、保育サポート、広報へのご支援をいただくと共に、担当の坂井利恵様をはじめスタッフの皆様には、連絡調整や会場設営等細やかな心配りとご尽力をいただき、無事開催できました。また、セミナーの様子を、村上文子所長が熱心にノートをとりながら見守ってくださったことに感激でした。心より感謝を申し上げます。
さいたま市様[後援]
後援承認をいただき、さいたま市の各区役所や保健センターに案内を届けることができました。さいたま市子ども未来局子ども育成部子育て支援政策課課長・担当者様に心から感謝を申し上げます。

≪プティパからのメッセージ≫
昨冬、高祖さんの「たたかない子育て」の講義を子ども支援の専門家をめざす学生さんたちと一緒にお聞きする機会がありました。「この大切なお話を、今、子育てをしているパパやママに届けたい!」と思い、埼玉県男女共同参画推進センター公募型共催事業として提案をさせていただきました。開催が実現し、高い関心を持った参加者様が多数ご出席くださったことが本当に嬉しいです。諸事情で会場にお越しになれなかった方も複数いらっしゃいました。「行かれなくて残念です」、「次の開催はいつですか?」とのメッセージをくださる方も多く、「前向き子育て」への関心の高さを実感致しました。
「前向き子育て」セミナーの開催には、私自身の特別の思い入れかございました。私は今、「街のソーシャルワーカー」と自称しながら、プティパという小さな活動を続けています。その出発点は、精神科ソーシャルワーカーとして、街で暮らすこころの病を持つ方やご家族の相談支援をしてきた経験にあります。病気の背景にある様々な傷つきや失望の体験をたくさん聴かせていただきました。それは、子ども時代の環境に根ざす場合もたくさんありました。問題の根っこは、家庭だけとは限りません。学校や地域を含めて、相互の理解を伴わない、一方的な言葉や態度が、どれほど人々の’生きる’希望を閉ざしていくものか―。体罰だけではなく、言葉は与えた傷も受けた傷もが見えません。折れた心にさえ気付かず、必死に生きようとしたその結果の心身の不調がこころの病ではないかと思うほどです。
「良かれと思って」、「察することができなければ」という文化の中で育った私たちは、相手を尊重するということをどういう態度で、相手にわかるように伝えるべきなのかを、学んでいないのではないかと感じ続けています。
高祖さんの「たたかない子育て」は、『ポジティブ・ディシプリン』という概念に軸を置きながら、「前向き子育て」のヒントを示してくださいました。
さまざまな世界標準や日本にもある伝統的な関わり文化等を学び直して、これからの時代に大切な「前向き子育てのすすめ」をこれから親となる世代の皆さんにお伝えしていけると良いなぁと願っています。(一般社団法人プティパ 田村芳香)

ポジティブ・ディシプリン
ポジティブ・ディシプリンは、子どもの権利を土台とした子育ての概念です。
[参考サイト]セーブ・ザ・チルドレン
http://www.savechildren.or.jp/sc_activity/japan/pd.html

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