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なかまカフェ La Vie「流産・死産を経験した女性たちのピアサポート」2016年2月28日(日)開催報告

掲載日:2016年03月09日 スタッフブログ, ピアサポート, レポート, 流産・死産

天使のイラスト「まさか、こんなことが起きるなんて・・・」。
プティパは、流産や死産という思いもよらない出来事を体験された皆様に
「哀しみをひとりでかかえないで」と呼びかけ、
気持ちを言葉にする場を持ち続けています。

≪今月のなかまカフェ・La Vie≫
2月28日(日)、なかまカフェ・La Vieを志木市民会館で開催しました。
今回は、Sさんのお話を伺いました。
哀しみのご体験から日も浅いなか、「なかまカフェLa Vie」に、ようこそお越しくださいました。
大切な体験をお話しいただき、本当に有難うございました。

☆★☆
福寿草今回の開催報告では、「哀しみの体験を語る意味」について、私自身の体験を通して考えてみたいと思います。

母は22歳で私を産みました。私が8歳の時に妹が生まれました。
母は流産や死産を繰り返していました。死産は確か2度ありました。流産は幾度も…。
「ゆっくり休むこともなかった」とは言ってはいても、愉快な体験談として話してくれたことだけが記憶に残っていて、私は流産死産に対してとても無知で鈍感でした。
幼い私の記憶の中に、「流産や死産は、誰にでもあること」というイメージが刻まれました。

私は、結婚後10年、子どもには恵まれず、初めての妊娠は34歳の時でした。その子は8週目で心音が聞こえなくなりました。稽留流産です。医師の判断を待つまで約2週間、子宮に消えかかった生命を抱えて過ごしました。39歳の年に3度目の妊娠をしました。妊娠反応はありましたが、超音波に姿はありません。ある日、一晩中出血が続き、その子は流れました。

いざ、自分が体験すると「そんな笑い話じゃない…」と愕然としました。
それとともに、幼い自分が眼にした光景のひとつひとつが蘇りました。
あれは、私が4、5歳の頃、大人の眼を盗んで亡くなった赤ちゃんを見に行ったことがありました。暖かな縁側に毛布にくるまって寝かされていました。そうっと毛布を開けました。妹でした。
こんな記憶もあります。赤ちゃんの亡骸を火葬場に向けて運びだす時の情景や仏壇の白い小さな骨壷。
飲む子のいないお乳を搾る姿、そのお乳を流した真っ白になった庭の側溝。
母の本当の姿が見えてきました。

しかし、私自身は、流産体験を語る場もなく、仕事をする日々の暮らしを続けました。

2002年、「流産・死産の体験者の本が出版された」というニュースがテレビに流れた朝のことをよく覚えています。
「流産が辛いって言っていいことだったの?」と思いましたが、『誕生死』というこの本の扉は何年も何年も開くことができませんでした。

私が自分自身の流産の体験と本当に向き合うことができたのは、2012年の春。
「流産・死産 グリーフケア研究会」や「ポコズママの会さいたま交流会」に参加させていただいてからです。
私が流産を体験してから、もう20年以上の時間が経っているのですが、皆様の体験の言葉が自分のことを言っているように心に響きました。
時代が変わり、医学や社会も大きく変化しているはずなのに、体験者の感情は共通であることに改めて驚きました。
そして、私自身が「本当は辛くて、哀しかった」ことをようやく受け入れることができました。
「なかったものと思いなさい」という医師の言葉が、胸に刺さっていたことにも気付くことが出来ました。

今は全国に「流産・死産、新生児死」の自助グループや支援組織がネットワークされ、インターネット上では同じ体験を持つ女性たちのブログや掲示板もたくさんある時代となりました。

プティパでも、「流産・死産を経験した女性たちのピアサポート」を呼びかけることにしました。
「哀しい時に哀しいと言い、辛い時に辛いと言える場」、「ともに聴くピアがいる」、そういう‘街’でありますように…という思いが出発点です。
流産・死産は予期せぬ経験としてある日突然起きることですから、「まさか、こんなことが起きるなんて・・・」となった時に、哀しみに寄り添う場として”明かり窓”や”常夜灯”のように灯をつけていたいと思い、毎月呼びかけを続けています。
☆★☆
今月の花のイラストは、 福寿草。
花言葉は、「幸せを招く」「永久の幸福」「悲しき思い出」。

≪スタッフからのメッセージ≫
「私も流産の体験があります」と伝えることと、「流産の体験を語ること」には、大きな違いがあることを知りました。
語りを通して、自分の体験を振り返ることは、自分の気持ちに寄り添うことです。
「なかまカフェLa Vie」に繋がってくださる方は、はじめは「きっと言葉でうまく話せないと思います」と不安を抱えて来られます。
でも、ご自身の中にあるさまざまな感情が言葉となって溢れていかれます。
自分の感情をありのままにみつめてみることに、大切な意味があると気付かされます。
必要な時は、いつでもご自分の気持ちと出会いに来ていただきたいと思います。

☆★☆
「まさか、こんなことが起きるなんて・・・」。
流産や死産は、思いもよらない出来事。新しいいのちの宿りや赤ちゃんとの対面への期待が膨らむ日々が一転、喪失という体験に向き合うことになるのです。
プティパは、「子どもを宿した時から、’母’としての新しい人生がはじまる」と考えています。8週、27週、そして40週であっても、ひとつのいのちの母であると・・・。
今育てているお子様がいるかいないかではなく、いのちを宿した経験を持つ女性、ご家族にも必要なご支援があると思います。

≪information≫
次回のなかまカフェ「流産・死産を経験した女性たちのピアサポート」
3月27日(日)9時半~志木市民会館で開催です。
初めての方はもちろんですが、幾度でもお越しいただきたいと願っております。→詳しくはこちらをご覧ください。
なかまカフェ La Vie・流産・死産を経験した女性たちのピアサポート 総合案内はこちらです。

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